頚椎椎間板ヘルニア

首の痛みの原因の一つとして、頚椎ヘルニアが考えられます。先に説明した頚椎症と症状は非常に似ています。

首には椎骨が集まって形成される頚椎があり、各椎骨の間には椎間板と呼ばれるクッションがあります。頚椎症はこの椎間板が加齢によってすり減る事によって骨がぶつかり、骨棘(こっきょく)と呼ばれる骨のトゲが出来て神経を刺激する事で痛みを生じました。

頚椎ヘルニアの場合は、やはり加齢により起こり得る病気ですが、痛みに至るプロセスが若干異なります。頚椎ヘルニアの場合、椎間板が加齢によって変形するまでは同じですが、神経根や脊髄を圧迫するのは椎間板の中に存在する髄核と呼ばれるものです。

髄核が椎間板から飛び出し、飛び出す方向によって神経根を圧迫したり、脊髄を圧迫したりするのです。主な症状としては、首や肩がひどくこったり、腕や足腰に痺れが現れたり、ひどくなると麻痺や排尿障害なども起こると言われています。

頚椎ヘルニアは、40〜60代くらいの方が最も多い病気ですが、最近では比較的若い年代の方にも見られる病気と言われています。30代で頚椎ヘルニアになってしまう人も多く見られ、そのような方に共通するのが、「姿勢が悪くて運動不足」という点です。

「姿勢が悪くて運動不足の人って、結構いるのでは?」

と思いますよね。その通りです。結構います。パソコンを使って長時間作業をしている方はたくさんいますから。パソコンなどでの作業中、無意識に前かがみになってしまう方は注意が必要です。今現在特に首の痛みを感じなくても、突然頚椎ヘルニアになってしまう可能性があります。

もし首の痛みを感じたら、仕事が忙しくても是非検査を受けて下さい。首の痛みの原因を知り、早めに対策する事が首の痛みを改善する近道です。