胸部出口症候群

首の痛みの原因はたくさんありますが、特に20代〜30代ぐらいの若い女性を悩ませている症状として胸郭出口症候群という病気が挙げられます。

最初に手や腕が痺れ始め、脱力感や熱感・冷感を感じます。その後、首や肩に痛みが生じます。手を肩からグッと上に挙げ、後ろに反らす運動をすると痛みが強くなるので、電車でのつり革を持つ動作が辛くなります。症状が進行すると、手を上に上げることができなくなります。

胸郭出口症候群は、鎖骨周辺の神経や血管が圧迫される事が原因で起こります。圧迫される原因によって斜角筋症候群や肋鎖症候群などの呼び方に変わりますが、総称して胸郭出口症候群と呼びます。

もしもご自身の症状から胸郭出口症候群が疑われる場合、なるべく早く整形外科を受診して下さい。重症の場合、第一肋骨を取り除くなどの「神経・血管を圧迫している原因を取り除く手術」が必要になる場合もあります。

特に、手を上に上げる仕事が多い若い女性は注意が必要です。黒板に字を書く事が多い教師、ずっと手を上げて仕事をしている美容師などの職業の方は注意してください。また、胸郭出口症候群の症状が出た場合、なるべく痛みが出る動作をしないようにして下さい。症状の悪化を防止する為です。

整形外科に通えば、どの部分が原因かが様々なテストでしっかりわかりますし、適切な治療法を受ける事ができます。首の痛みや腕の痺れの原因を早めに知り、適切な治療を受ける事ができれば、それだけ早期回復が見込めます。