感染症による首の痛み

首の痛みの原因は様々ですが、首を前後に動かした時に痛みを感じ、しかも発熱もあるという場合は感染症が疑われます。

首に痛みをもたらすものは化膿性脊椎炎・結核性脊椎炎・細菌性髄膜炎などの感染症が考えられます。首の痛みとともに熱が出たら感染症の可能性が高いです。

化膿性脊椎炎は、主に黄色ブドウ球菌などの細菌が脊椎に感染して生じます。化膿性脊椎炎の特徴としては、急激に発症し、発熱とともに激しい痛みに襲われます。じっとしていても痛みが収まる事はありませんので、異常を感じたら直ぐに病院での診察を受けて下さい。

結核性脊椎炎は、結核菌が脊椎に転移することによって生じます。脊椎に転移した結核菌は、次第に脊椎を破壊します。破壊した部分から膿が出て、その膿が脊髄を圧迫して激しい痛みが生じます。ひどくなると、排尿障害や麻痺などの症状も出ると言われています。

細菌性髄膜炎は別名で化膿性脊椎炎とも呼ばれます。脳や脊髄などの中枢神経系は、軟膜・クモ膜・硬膜と呼ばれる3層の膜に保護されています。これら全ての膜の総称が髄膜です。細菌性髄膜炎は、この髄膜に細菌が侵入することによって発症する病気です。首の痛みの他に発熱や頭痛、そしてひどくなると痙攣や意識障害などの症状にも襲われると言われています。

これらの感染症にかかった場合、放置しておくと症状が進行し、合併症などの取り返しのつかない事になる可能性が高いです。また、治療は抗生物質に頼る為、安静にしていても決してよくなる事はありません。首の痛みとともに発熱を感じたら、直ぐに病院へ相談してください。

首の痛みの原因を知り、早めの対処を心がけましょう。